パワースポット
R299をはさんでブルワリーの正面に巨木があります。たまたま近くで営林作業をする方に伺うと、”かなりの樹齢の楢(なら)の木”とのこと。楢という名前は、ミズナラの他にコナラやその類を含めた総称のようですが、私にはこの木がなんの楢の木なのかわかりません。森を歩くと草木や鳥、山の名前や星座についてもっと知りたいと思います。
調べてみると、日本のミズナラは木目の風合いが洋風の家具に向いていることからJapanese oakとしてもてはやされ、伐採が進んだことで近年は優れた原木が少なくなっているとか。幹の太さから、おそらく数百年は生きたであろうこの楢の木は、四方に枝を伸ばし生命力に満ち溢れています。まさに八千穂の森のパワースポット。
楢は、ドングリが実ったり、ウイスキー樽の材料としても有名です。これは養分を運ぶ道管の中にチロースと呼ばれる化学成分が詰まっていて、中の液体を漏れにくくするほか、腐朽菌の侵入を防いで腐りにくくしてくれるからだそうです。
日本のウイスキーが世界中で大人気ですが、簡単に言えばビールを蒸留してこの楢の樽で熟成させるとウイスキーになります。水が豊かで涼しい夏と厳しい冬の八千穂の森はウイスキーの熟成場所としても最高の場所。いつかこの森でウイスキーづくりにも挑戦してみたいですね。