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製造設備の仕様を選定する

ブルワリーの製造設備については、いろいろな条件から決定する必要があります。将来の製造量。醸造場の広さ。ボトルや缶などの提供スタイル。使い勝手や設備の信頼性。

そして大切なのは予算。夢と理想で盲目になると、あっという間に予算オーバーになります。

私たちの場合、それに加えて標高1600m 真冬の八ヶ岳は本州で最も寒い場所であることを考慮する必要がありました。

ビールの発酵温度は、エールで約15~23℃、ラガーで5~8℃くらいなので、冬場-20℃を下回る環境では酵母は活動することができないのです。基本的に冷涼な環境は、発酵時や貯蔵時ともに非常に良い環境なのですが、-20℃はさすがに低すぎます。

通常ビールの設備は、煮沸した麦汁や発酵して温度の上がる麦汁の冷却をメインに考えますが、わたしたちは酵母の発酵を手助けするために冷却と併せタンクの保温をすることにしました。

メーカーにあれこれ要望をぶつけ、何とか「八千穂ブリューイング特別仕様」が完成。

細かな温度調整を可能にし、八千穂の冬に備えます。ちなみに-50℃くらいまでへっちゃらです。

高岡信明

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