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醸造所開設までの様々なこと。

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クラフトマンになりたい

クラフトビールとは、簡単に言うと小さな醸造所で“クラフトマン”によって造られるビールのことですが、小さな醸造所とは1回に造ることのできるタンクのサイズが1000ℓ程度ことです。
最近は、それ以上の大きな設備を持つブルワリーも増えていますが、大量に造るとどうしても作業が分業制になるため、醸造士が原料の仕入れや仕込みそして瓶詰めまでの全工程を管理できなくなることが多くなります。
そうなってくると「クラフトマンの造る」という条件から外れてしまいますね。
全ての工程の中で、仕込はクラフトマンの力量が試される工程のひとつですが、最新の設備では基本的にタンクは密閉されているため、中で変化する麦汁の匂いや色を確認する機会が減りました。
わたしが学んでいる設備は、200ℓサイズの開放型のタンクを使用しているため、櫂を使って攪拌していると時間や温度で刻々と変化する麦汁の表情見ることができます。
煮沸や冷却の工程も目で見、肌で温度を体験することができます。
糖化も煮沸もすべての工程が見ていて楽しいものです。上手くいっているのか?次回は何を改善すべきか?作業しながら把握しやすいのも利点ですし、何よりクラフトマンであると感じます。
わたしたちの設備は、500ℓの密閉型の設備ですので、刻々と変化する麦汁の表情を見ることはできませんから、今体験できてることは本当に貴重だと思います。

発酵の過程では、タンクの内側のビールの息遣いに耳を傾け、発酵の進み具合を想像する。
瓶詰後の変化や輸送中の温度変化に心を配り、食卓で皆さんの口に入る瞬間まで添い遂げる、そんなクラフトマンになりたいと思います。

ブルワリーにはこういったクラフトマン体験ができるキットを準備する予定です。

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